情報システム部から見た経理の仕事ぶり

私のキャリアはほとんどがちっこい会社だったから、開発者が社内情報システム部みたいな業務もやるわけだ。これはもう完全に間接部門で、他の部署の仕事を下から支えるための仕事だ。

その立場から見ると、世の中で見聞きする経理とか総務とかのお役所的お仕事の様子はお気楽極楽だなぁと思うことがある。つまり、他部署に負荷を掛けないという視点が欠如しているように見える。管理上必要なことを管理するというのはもう当たり前の話だ。それは言い訳にならない。社全体のインフラたるならば、為すべきことは為した上でどのように全体の負荷を減らすかということを考えなければならないんでないのか?

ま、今の会社は、特に総務はそのへん融通が利くから良いんだけれども、でも世の中でしばしば耳にする経理上の手続きというのは本当に面倒だ。それが小さな会社であっても。現行の業務プロセスにおいてはその種の手続きを他部署が踏んでくれないと経理サイドは管理上必要なことを知るきっかけがない、というのは分かる。理解する。けれども、経理上知るべきことを知るのは君らの仕事であって、他部署の仕事じゃないでしょ? なのに何で、平気で他部署に「○○のときはこの書類を書いて◎◎の印を貰って提出してください」とか言えるんだろう。それをプロフェッショナルとして恥じる気持ちはないんだろうか。

社内情報システム部門が、管理上統制上において必要なことを把握しようとするとき、システム上の都合で何かを変更するとき、新しいフローを導入するとき、他部署の負荷が少ないようにそれはそれは気を遣うものだ。ちょっと探してみても、 どうしたらフローを現場に受け入れてもらえるのか、どうしたら余計な手間を掛けさせないで済むのか、なんていう記事が雑誌やwebに溢れている。

書面のようなトリガーがないとアクションの発生を把握する術がないのかもしれない。でも、それは電算化前の話でしょや? 必要なときに、現場に負荷を掛けないでトリガーがfireするような仕掛けを情報システム部門と相談しなさいよ。で、情報システムの存在を前提に業務プロセスを根本的に見直した方が良い。

間接部門が他部署、殊に直接部門に何か少しでも手間を掛けさせるなんて恥だと思う。ちっこい会社の情報システム部門が、ま、ある程度大きな会社の同族の話も小耳に挟みながら思ったのはそういうことだ。お金にまつわる法制上の色々だの簿記の細かいところだのは深くは知らないままの勝手な意見なので反論は歓迎する。というか、その辺実際改善の余地はないのか是非教えてください。