Nianticに転職して1年あまりが過ぎた。
2018年の9月からNianticで働いているのだが、そういえば転職エントリーを書きそびれていた。 転職して以来、相変わらずサーバーサイドの開発をしていている。なお、開発しているのはIngressでもPokémon GOでもハリー・ポッター:魔法同盟でもない。
Nianticとの関わり
Ingressは2014年12月から続けていて、Pokémon GOも日本での正式リリース日からぼちぼちやってきているものの、それにしてもNianticで働くようになるとは思ってもみなかった。 Pokémon GOがなんかえらく流行り始めたときも、自分とは関係ない話だと思いつつGoogle Maps時代の知り合いが何人か関わっているのを思い出して無責任に祝福していたぐらいである。知り合いへのご祝儀のつもりでポケコインを1万円分ぐらい買って、行動圏内にルアーモジュールを設置しまくったのを覚えている。
転職後に変わったことといえば、Ingressのイベントに参加するようになったりPokémon GOのプレイ頻度が増えたことぐらいだろうか。やはり社内でこれらの話題に触れる機会が増えると自然と関心が湧いてくるので。最近もField Test福井に参加してきた。
転職時に思ったこと
こうしてみると以前からNianticに若干の縁はあったのだが、もちろん転職時には他の会社も検討した。検討してみて、いくつかの点に魅力を感じてNianticを選ぶことになった。たとえば、東京オフィスにいる人達の半分くらいは顔見知りで、彼らと一緒に働くのは楽しそうだと思ったこと。色々と興味深い解くべき技術的課題を持っていて面白そうだったこと。 なかんずく、見知らぬ土地に出かけたり歩いたり、人と関わることを促進するような未来像・理想を語っていること。こういう性質はひょっとしたらエコーチェンバー現象を抑制する1つの解になるかもしれない。
1年経ってみた感想としても、こういう自らミッションステートメントを掲げてきちんと計画して、真面目にミッションに向けて取り組んでいる組織ってのはやはり良いもんだと思う。
もとより私はオフラインのように豊穣でオンラインのように便利で安全な世界ってものを望んできた。 リンク先の文書を書いたときに比べれば、なるほど状況はやや変わっていて最早オンラインとオフラインを分けることが無意味になってきてはいる。何しろ今日では常時のインターネット接続が実質的な基本的人権とすらなりつつあるのだから。それにしても、「ネットワーク化済み実在とネットワーク未接続実在」とでも読み替えればもうしばらくは通じるだろう。 いずれにせよNianticの語る未来像は私が望むそれと通じるし、前掲記事中でも触れられているARのような技術は当然にその有力な構成要素であると思われる。
これまでの私の経験則によれば、こういうなんとなく自分の好みな方向の美意識や社会的問題意識に基づいた未来像に協力しておくと、そのうちに自らリードしたいと思うようなすごくのめり込めるものに行き当たって、しばらくは楽しめるはずだ。そういうわけで、当面はこういう未来像を実現する上で私ができる役割を果たしてみたいと思ったのだった。
念のため: この記事は筆者の個人的な経験および意見について述べており、筆者の雇用主とは一切関係ありません。