ビブリオマニア

ビブリオマニアが主人公だということで紹介してもらった「R.O.D」を読んだ。何という既視感!

とても身近な現象をそのまま極端に拡大した風景が描かれている。私も、外出するときになぜそんなに本を持ち歩いているのかとよく問われるよ。決まってるじゃないか、行きに読むのと帰りに読むの、それから予備、それから途中の書店で買ったやつともう一軒はしごした店で買ったやつと、途中の古本屋で買ったやつだ。さすがに1店買いはしたことないなぁ。お金があればしてみたいけど。

他に活字がなければ定期券の注意書きまで読む、電話帳を喜んで読むっていうのは本当にやったことあるし。

稀覯本趣味は無いのでその辺はよく分からないけど、とにかく作者が本を愛してるのはよく分かった。仮にも本好きが本好きを語るならばもう少し叙述に凝って欲しかった感は無いではないけど。ライトノベルという制約はあるにせよ、もう少し書いても罰は当たらんだろう。物語として良いとかそういうのとは別に、身近さと、自分に通じる性質を極限まで拡大した登場人物への憧れと、そんなものを楽しませてもらった。