Seasar Conference 2006 Spring (1)

Seasar Conference に行ってきた。最初はホールでキーノートセッションをやって、その後は1時間ずつに区切って、並行して次のような感じだった。

  • 会議室: データベース関連
  • ホール: Seasarプロダクト関連
  • ラウンジ: Seasarコミッタたちによる展示、ミニセッション

会場まで

会場は法政大学。今まで学会やイベントで行ったことのない場所だ。

駅を出たところで、地図を見ながら自信満々に見当違いの方向へ向かいそうになっていたところへ、日経ソフトウェアの大森さんに声を掛けられて助けられた。地図をちゃんと読める自信はあるのだけれど、今までの実績ベースで考えるには、その自信には裏付けが皆無であると判断せざるを得ない。「こっちが正しい」という確信に満ちて正反対の方向へ向かいがち。

キャンパス内にボアソナードタワーたらいう高層ビルがあるんね。その26階が会場だった。

キーノートセッション

Seasarのプロダクト戦略

めでたくNPO化したSeasar Foundationの活動方針等説明があった。まず、プロダクトに関しては、今後はJavaだけでなくPHPや.NETを積極的にプッシュしていくとのこと。リリース済みのものでは、例えばS2DAOの両言語への移植が挙げられる。Javaに関しては、最早Searsar FoundationのプロダクトはDIを中心としながらもORM、分散処理、プレゼンテーション層、業務プロセス制御、テストツール、運用監視等々、幅広い領域をカバーしつつある。

直近の話題では、1週間ほど前にS2 2.4でHot Deployが実装された。そして、今週サンフランシスコのJavaOneでひがさんがLess Configurationについて喋ってくるとのこと。内容は先日 千葉滋PM採択案件最終報告会 での講演で喋っていたのがベースということだったよね。

Hot Deployは、その中身が実装テクニックとして興味深いのも確かだけれど、何よりも開発プロセスを変える。

  • 今まではある程度各コンポーネントの実装が揃ってからでなければアプリケーション全体を動かしてみることができなかった。
  • コンポーネントの依存性解決プロセスはDIという手法で1段階抽象化されている。

  • 1つコンポーネントができたらとりあえず動かしてみることができる。

  • 勿論、関連する他のコンポーネントがなければそれを必要とする場面で例外が発生

  • そこで更にHot Deploy

  • 必要なコンポーネントを後付けで実装してやれば、アプリケーションサーバーの再起動やコンテキストのリロードといった手間を掛けることなく勝手に認識されて、動くようになる。

  • コンポーネントを修正する場合も、classファイルを上書きすれば勝手に変更が認識されて、新しい実装が利用されるようになる。
  • jarに固めてやる必要すら無い。classファイルの上書きで良い。

Dpendency Injectionというパターンは良い。そして、DIコンテナがいくつか出てきた。でも、現実に適用していく中ではすぐに設定ファイルが肥大化し、XML Hellが発生することが分かった。そこで、S2 2.3ではLess Configurationを謳った。

  • 自然な規約に従っている限りは、その規約に基づいてコンテナ側で判断するので設定不要(Convension over Configuration)
  • 規約に当てはまらない例外的なものについては、その部分だけ設定すれば良い(Configuration by Exception)
  • 「メタ設定」を行うことで設定群をまとめて管理可能(AutoRegisterとか)

そして、S2 2.4ではそこにHot Deployが加わってコンポーネント開発を楽にする。部分部分を動かしながら、LLに近いよりAgileな開発が可能となる。

Seasarの組織戦略

会費の使途説明も兼ねて。

Searsar Foundationの各都道府県における活動基盤を作るとか、さらに世界に進出していくとか、こういうイベントを企画するとか、そんな感じでやっていくそうです。

Seasarのパートナーシップ戦略

団体会員募集中だそうです

  • SIerさんとかお願いします、だそうです
  • まぁ、Seasar Foundationに名前を連ねていればJava市場に対する戦略とかそういうのをアピールできるのでいいんじゃないでしょうか。

各種提携も募集中だそうです。

  • NTTデータイントラマートがSeasar Alliantという形で提携し、自社製品のJ2EEコンテナの中にSeasarプロダクトを利用しているそうです。

その他、もっと広い意味での協力関係も募集中だそうです。

  • Sun Microsystemsが本日のイベントも協賛してくれてます。S2Buri勉強会にも会場を貸してくれたそうです。
  • 本日の会場は法政大学が無償で貸してくれたそうです。

個人会員も募集中だそうです。

協賛Sun Microsystemsから

JavaOne TokyoとかSun Developer Connectionとかを担当している増月孝信さんから。東アジアの追いあげの中で、こういう国産技術の浸透は国際競争力の観点からいいねとか。 Sun Developer Connection が個人会員(無料)募集中、只今キャンペーン中、近日中には会員向けにサンフランシスコのJavaOneのレポートも提供する予定、なので是非登録してね、とか。

続く

セッション1