ソフトウェア工学という謎

前にも似たようなことを書いたけど、もう一度。

" Web+DB Press "を読んだ。祝40号だそうだ。乙。「小飼弾のAlpha Geekに逢いたい」の中で、Dave Thomasが言ってる。

ソフトウェアエンジニアというものはありません……(中略)これ以上削れないというところまで削るのがエンジニアリング。……(中略)まだソフトウェアに関して我々はそのレベルには達していないんです。

そう。これは疑問だったんだよね。Daveは「まだありません」という立場みたいだけど。

ハードウェア開発がソフトウェア開発よりもよく工業化されているとは思えないんだけど、どうしてソフトウェア開発をハードウェア'''生産'''のように工業化しようという発想が出てくるのかな。ソフトウェアの工学なる奇抜なアイディアが、極限定的かつ特殊な状況で成功した事例はあるにしても一般化できるという根拠をどこに見いだすのかな。

とずっと疑問に思ってるのに分からず、誰も教えてくれるわけでもなし。『 ピープルウェア 』を読んで激しく頷きながら、更に謎が深まっていくのを感じるのであった。職人集団だって有効に機能し得るし、プログラマというのは非属人的・反復的なことを全て自動化する人種だからプログラミングの現場で人間が為すべき仕事は必然的に属人的かつ非反復的になると思うんだよね。