copy rightは終わった

「終わった」というのは言ってみたかっただけ。以下、脈絡なく語る。

Youtube についに日本からの削除依頼が、NHKが削除要請を出す 」を読んで、あぁ、やっぱり出てきたかと思った次第。私なんかはYoutubeに購買意欲をそそられてあちこちの店を探し回って買ってしまったCDが既に5,6枚ある訳で、Youtubeは市場を活性化しこそすれ害にはならないと思うんだけれど。それが正しいとすれば、ねらーたちの反応は置くとしてもHNKの対応は愚かというしかない。

とか。同じくそっち方面ではハルヒ祭りとかいうのがあったらしいけど、これも確実にcopyrightの行使が著作権者の利益を最大化はしなかった状況の一つだよなーと思ったり。

とか。私なんかは今、会社で構築している「データベースの著作物」を如何にして二次創作してもらうか戦略を練っている訳で、"web 2.0"な世界においては著作権を有する営利団体が取るべき最適な戦略も変わるなと思ったり。

とか。 ASPの台頭はGPLを無効化する 。それは条文としてそうであるだけではない。GNU/Linuxシステム(GNU/Hurdも*BSDもあるけどさ)が一般に広がってそのレベルではrmsの理想は現実となりつつあり、また短期的にはこれらのシステムとMicrosoftが競合するとしても、長期的にはソフトウェア企業が利益の為に征するべきレイヤーはそこではなくてサービスAPIのレイヤーかそれより上のレイヤーとなってきている。オープンなAPIによってシステムが疎に結合していくという流れのなかでPlaggerのようなAPI aggregationの興味深い実験も行われていて、そこにあってユーザー側に必要なのはコピー・改変・再頒布することの自由ではなく、aggregateしその結果をAPIとして公開することの自由だよなーと。そして、営利団体側も既に複製することの独占的な権利はそれ自体が必要なわけではなく、単にこのネットワーク連鎖的創造の流れの中に合って投資を回収するための方法として、現行法制下では他に適当な権利がないというだけの話だなーと思ったり。

やっぱり、copy rightの本来の目的であったところの創造者のモチベーション維持拡大とそれによる公共への価値提供をネットワークとデジタル化という追い風の中で促進していくためには、近い将来copy rightは終わったほうが良い。DRMは氏ねばいいのに。利権ビジネスから逃れられないレコード会社の都合なんぞ知ったことか。そして、創造者のモチベーションを保つ他の権利なりシステムなりを用意することが必要なのだ、と思ったり。

とか。そんな中にあって、 Wikipedia ガイドブック のcopy rightを自然権であるかのように語る語り口は問題だなと思っていて、ガイドブックの執筆に係わった人間の一人として結構気にしているのだけれど、他に良い説明文を思い付かなくて悩んだりとか。