ふつうのLinuxプログラミング

あちこちでよい評判は聞いていたけれど、 Rails勉強会 でも褒められていて、それで買ってみた。まぁ、「ふつう」で題名に偽りなしなんだけど、暗黙知としての「ふつう」を形式化したのが凄い。HTTPd書いたことがあるような人なら本の内容は大体分かってはいるだろうけれど、でも、その前提知識をこの本のように体系的に誰かに教えようとしたら難しいだろう。私もたぶん無理。

Rails勉強会では「pipe(2)の仕組みが書いてある」と聞いたのでpipe(2)の実装の話かと思って、立ち読みしたときにその辺を思い込んだまま読んだので一瞬混乱してしまった。書いてあるのは「ふつう」にpipe(2)の使い方の話ね。変だと思ってソースに当たったらpipe(2)の実装自体はそんなにトリッキーでもなかった。

それでも、このpipe(2)の図は分かり易いと思った。上の話は私が勝手に勘違いしていたというだけで、確かにこの本のpipe(2) の解説は良い。自分が覚えるときにこの図が欲しかった。

細かな点でいくつか、知らなかったことも書いてあったし。Linuxでサーバーを書いたことがある人には、気楽にパラパラ楽しめて、いつのまにか知識をまとめられるという良い本。初心者には、他では試行錯誤して覚えるしかないことを体系的に学べるという良い本。