Xiのアドバンテージ

プレゼンテーション層のHTMLすらS式で保持するという Kahua の徹底ぶりは凄まじいものがある。こういうのを見て改めて思うのは、今 Xi のアドバンテージってどのくらいあるのかなっていうこと。

Xiの存在意義というのは、 IPA未踏ソフトへの採択 のときにも述べられているように、List処理に対するLispがあるように、XML処理に対するXiがあるっていう関係だ。それは、XMLベースの表現を多用するJ2EEの世界で特に重要で、更に言うなら、サーバーサイドプレゼンテーション層の処理で十分に強力で且つデザイナとの連携が容易な記法という意味で有用だ。でも、当初XPLと呼ばれたXiの初期リリースの頃からは情勢は著しく変わった。J2EEプレゼンテーション記法というニーズに対する解は、今は他に沢山ある。Velocityが出て、Tapestryが出て、JSTLが出ては他に随分出てきた。

そして、List-Lisp/XML-Xiの関係を見据えれば見据えるほど、いっそのことLispじゃいかんかね、という気がしてくる。5年前はともかく、今なら Gauche もある。問題は、XMLはS式とどれだけ違うのかということだ。 XML is not S-Expressions なんて文書もあるけれど、少し違う気もするし。

当初先進的であったXiが、いつの間にか使いどころが難しいものになってしまった感がある。使いどころ、無いわけじゃないのだ。現に今システムの一部として動かしてるし。でも、何となく閉塞感があって、でも可能性もまだまだ感じられて、どうやったら打開できるのかなぁと考えずにはいられない。